家族の健康、気になること

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国産と外国産、牛肉選びで知っておきたいこと

こんにちは。福永です。

「牛肉選びについてもっと詳しく知りたい」というお声をいただきました。特に、「国産と外国産、どちらを選べばいいの?」というご質問が多く寄せられています。

今日は、家族の健康を考える皆さんに、知っておいていただきたい情報をお伝えします。

まず知っておきたい、私たちの食卓事情

「今夜は牛肉にしよう」と思ってスーパーに行くと、本当にたくさんの選択肢がありますよね。国産牛、和牛、アメリカ産、オーストラリア産…。値段もさまざまで、「どれを選べばいいの?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。

実は、日本で消費される牛肉の多くが海外からの輸入品です。私たちの食卓に並ぶ牛肉の背景には、それぞれ異なる生産方法や基準があります。

生育環境の違いを知る

生育期間の大きな違い

国産牛と外国産牛では、生育期間に大きな違いがあります。日本の和牛や国産牛の多くは、生後28ヶ月から32ヶ月程度かけてじっくりと育てられます。一方、主要な外国産牛肉の生産地では、18ヶ月から24ヶ月程度で出荷されることが一般的です。

この期間の違いは、肉質にも影響を与えます。長期間かけて育てられた牛は、筋繊維がきめ細かく、脂肪の質も異なってきます。

出荷基準の違い

日本では、食の安全を重視する観点から、牛の出荷に関して独自の基準を設けています。これは過去の経験を踏まえた、日本独特の管理方法と言えます。

一方、海外の主要生産地では、それぞれの国の基準に従って管理されており、効率的な生産システムが構築されています。

飼育方法の特徴

日本の飼育の特徴

日本の牛飼育には、長い歴史と伝統があります。多くの生産者が、牛一頭一頭に愛情を注ぎ、手間をかけて育てています。飼料についても、稲わらや牧草など、可能な限り国内で管理されたものを使用する傾向があります。

また、生産者と消費地の距離が比較的近いため、新鮮な状態で食卓に届けることができます。

海外の飼育システム

海外の主要生産地では、広大な土地を活かした大規模な飼育システムが発達しています。これにより、効率的で安定した生産が可能になり、手頃な価格での提供が実現されています。

安全性への取り組み

成長促進剤について

安全性に関して、特に気になるのが成長促進剤の使用です。日本では、成長ホルモン剤の使用は認められていません。これは、食の安全を重視する日本独自の判断です。

一方、アメリカやオーストラリアなどの主要輸出国では、各国の食品安全当局が承認した成長ホルモン剤の使用が認められています。ただし、これらの国でも厳格な管理のもとで使用されており、残留基準なども設けられています。

日本の検査体制

日本では、食の安全を確保するため、独自の検査体制を構築しています。国産牛については、生産から流通まで一貫した管理システムがあり、問題が発生した場合には迅速に対応できる体制が整っています。

輸入牛肉についても、検疫所での検査が行われていますが、物量の関係上、全てを詳細に検査することは現実的に困難な面があります。

輸入牛肉の現状

海外から輸入される牛肉は、長い時間をかけて船や飛行機で運ばれてきます。その間、冷凍や冷蔵の状態で保存されており、品質を保つための技術も発達しています。

ただし、どうしても生産地での処理から私たちの食卓に届くまでに時間がかかるのが現実です。また、輸出国での管理状況を直接確認することは、私たち消費者には難しいのが実情です。

国産牛肉を選ぶ意味

トレーサビリティの充実

国産牛の大きな特徴の一つが、トレーサビリティ(追跡可能性)の充実です。個体識別番号により、その牛がどこで生まれ、どのような飼料で育ち、どこで処理されたかまで分かります。

これは、何か問題が発生した時の対応はもちろん、普段の安心感にもつながります。私たち消費者にとって、「顔の見える」食材を選択できることの価値は大きいのではないでしょうか。

生産地との距離

鹿児島出身の私にとって、故郷で育った牛が東京の食卓に届くまでの距離は、海外からの輸入と比べて格段に短いものです。この近さは、新鮮さの面でも、何かあった時の対応の面でも、安心感につながります。

日本の食文化への適合

長い年月をかけて改良されてきた日本の牛は、私たちの食文化に適したものになっています。肉質のきめ細かさや脂肪の質は、和食をはじめとする日本の調理法に良く合います。

選択の考え方

用途に応じた使い分け

全ての食事を国産牛肉にする必要はないと思います。例えば、特別な日やお客様をお迎えする時には国産の良いものを選び、日常の食事では価格も考慮して選択するといった使い分けも一つの方法です。

大切なのは、それぞれの特徴を理解した上で、ご家族の価値観や家計の状況に合わせて選択することだと思います。

私が重視していること

学校で長年働いてきた経験から、子どもたちには「食べ物への感謝の気持ち」を持ってもらいたいと思っています。どこで誰がどのように育てたかが分かる食材は、そうした教育にも役立ちます。

また、一人の主婦として、家族が「美味しい」と言って食べてくれることを何より大切にしています。国産牛肉は、その点でも私たちの期待に応えてくれることが多いように感じています。

最後に

情報をお伝えしましたが、どちらが良い悪いということではありません。大切なのは、正しい情報を知った上で、ご家族に合った選択をすることです。

私自身、東京で暮らす一人の主婦として、価格と品質のバランスを考えながら選択しています。ただ、国産牛肉の持つ安心感や、生産者の顔が見える安心感は、やはり特別なものがあると感じています。

皆さんの食卓が、より豊かで安心できるものになるよう、これからも役立つ情報をお伝えしていきたいと思います。

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管理栄養士・1級フードアナリスト・元学校栄養教諭
福永

次回は、「なぜ子どもたちは『お肉嫌い』になるのか?食育の現場から見えてきたこと」についてお話しします。

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