一頭一頭の牛に、静かに
声をかけながら歩いていた。
そのとき、ふと思った。
「家猫を可愛がる顔と、同じだ」
牛の体調が優れない夜のことです。
「牛舎の見回りに行く」と夫が言うので、なんとなく一緒についていきました。深夜で、外は暗く、牛舎の中には低い灯りだけが灯っていました。
夫は一頭ずつ、牛の顔の前に立って、何かを確かめるように見ていました。声をかけながら、おでこを撫でながら。急ぐでもなく、でも一頭も見落とさないように。
その横顔を見ていたとき、気づきました。
「可愛い」とか「大切」という言葉より先に、
ただ、その存在を確かめている顔。
夫は牧場主です。3代目として、この牧場を継いだ人です。当然、牛は「商品」でもあります。出荷するために育て、価格をつけて届ける。それが仕事です。
でも、あの夜の夫は、そういう顔をしていませんでした。2,000頭近い牛を抱える牧場主として見回っているのに、一頭一頭に向ける目が、本当に個別でした。「この子は昨日より食欲がある」「あの子は少し元気がない」——そういうことを、データではなく、目と体で確かめていました。
夜の見回りは、夫だけがやっているわけではありません。スタッフが当番を組んで、毎晩交代で行っています。牧場全体で、一頭一頭を見守る体制が続いています。
私は25年間、学校で子どもたちの給食を作ってきました。食べる人の顔が見える仕事をしてきたつもりでした。でも、あの夜、夫の横顔を見ながら、「食べられる側の命に、これだけ向き合う人たちがいる」という事実に、初めて胸を打たれました。
身内だから、こう書くのではありません。栄養士として、フードアナリストとして、食と向き合ってきた人間として——この牛舎に立って、この牛肉は本物だと思いました。
感情だけで信じているのでは、と思われたくない
「夫の牛だから好き」と言っているだけでは、読んでいる方に失礼だと思っています。だから、専門家としての目でも確かめました。
管理栄養士・1級フードアナリストとして、さつま福永牛のデータを見たとき、数字が感情を裏切りませんでした。
MUFA値62%というのは、口の中でするりと溶けて、胃への負担が少ない脂質構成です。25年間給食を作ってきた経験から言えば、これは子どもにも高齢の方にも、安心してすすめられる数字です。
「夫の牛だから」ではなく、「この数字と、あの夜の牛舎を見てきたから」——だから私は、さつま福永牛を信じています。
一頭一頭に向き合う夫の横顔
データより先に、夜中の牛舎で見た夫の横顔が、「この牛肉は本物だ」と教えてくれました。
MUFA62%・融点13℃・受賞6回
感情で感じたことを、専門家として確かめた数字が裏切りませんでした。両方が一致しています。
「炊き餌」と「ジャズ」の話
あの夜以来、牧場のことをもっとよく見るようにしました。気づいたことがあります。
牛舎では、常にジャズやクラシックが流れています。最初は「変わったことをするな」と思いました。でも牛たちは、音楽の中で体の力が抜けてリラックスしているのが、見ていてわかります。お腹を見せて横になる牛もいます。
餌は「炊き餌」といって、蒸した穀物を与えています。手間がかかります。でも夫は、「この手間が、最終的に肉質に出る」と言います。
センサー付きの首輪で一頭一頭の体調をICT管理しながら、夫とスタッフが当番で毎晩確かめに来る。データと感覚を、両方使う牧場です。
牛舎に流れるジャズを初めて聞いたとき、「この肉には、そういう時間が入っているんだ」と思いました。栄養士として数字を大事にしてきた私が、初めて「数字では測れないものが、食べ物に入ることがある」と感じた瞬間でした。
冷凍で届けることについて
「冷凍のお肉って、大丈夫ですか?」とよく聞かれます。
栄養士として答えます。カット直後に瞬間冷凍することで、切りたての状態がそのまま閉じ込められます。スーパーで冷蔵のまま数日間陳列されている肉は、その間も少しずつ酸化が進んでいます。瞬間冷凍は「品質を落とす」のではなく、「最も良い状態で時間を止める」技術です。
あの夜、夫が一頭一頭に向き合って確かめた品質が、そのまま届く——そのために、冷凍という手段を選んでいます。
夜中の牛舎で、夫の背中を見たあの夜から、私の中で何かが変わりました。「いい肉を届けたい」という言葉を、初めて本当に理解した気がしました。牛が家猫と重なった、あの瞬間——それが、私がこの牛肉を信じる、一番の理由です。
あの夜、夫が一頭一頭に向き合って育てた牛が、
カット直後に瞬間冷凍されて、あなたの食卓へ届きます。
牧場直営・産地直送。さつま福永牛、一度試してみてください。
さつま福永牛 公式オンラインショップ | satsuma-fukunaga.raku-uru.jp